IBEC 建築省エネ機構(一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構)

日本木造住宅産業協会会長賞第2回SDGs住宅賞

「MōriE-栃木県産材でつくる家-」

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建築主 個人
設計者 コンチネンタルホーム株式会社
施工者 コンチネンタルホーム株式会社
建設地 栃木県佐野市
構造 木造軸組工法
階数 地上2階
延床面積 99.37m2

講評

 本住宅は、栃木県佐野市に建つ木造2階建ての住宅であり、屋根・外壁の高性能断熱材と樹脂サッシ・基礎断熱などにより、UA値0.43・断熱等級6を確保している。また、耐震等級3を確保することで災害時の自宅避難を可能とし、居住者の心身の健康維持と避難所運営等の公的負担の軽減を目指している。さらに、高耐久外壁材(SGL)や防蟻性能の高い土台材なども相まって、資産価値を高く保つよう工夫している。
 最も特徴的な点は、グループ企業による地域での林業・製材・建築の一貫体制により、国産材率100%・県内産材率75%を達成するとともに、木材の需給バランス調整により幅広い地域経済の活性化につなげていることである。
 具体的には、柱・梁材は地元産ヒノキ集成材、土台は防蟻性能の高い地元産ヒノキの無垢芯持材とし、ナラ・表層圧縮スギなど内外装に多様な樹種を用いている。地域材活用による輸送時のCO2排出の軽減と木材の炭素固定効果により、建設時の炭素排出(アップフロントカーボン)を抑制している。また、製材時の端材等をラミナ・製紙原料・畜産飼料・ボイラー燃料等として活用し、木材のゼロエミッションを達成している。さらに、製材工場の見学や木育・植林活動・林業体験等を通して、豊かな森と暮らしの次世代への継承を目指している。
 本住宅は、いわゆる規格住宅であり、事前に建物の性能・仕様・デザイン・施工性等を充分に検討した標準プランを基本とすることで、高い環境性能と㎡単価25万円以下の建設コストを実現しつつも、施主の要望で吹抜けを設けるなどプランニングに個性を持たせている。
 木材調達・流通のシステム化による地域材の活用と標準設計により、施主の希望に柔軟に対応した高性能住宅の普及はもとより、森林への利益還元による恒常的な保全活動に貢献するなど、地域全体でのSDGs達成を目指すモデル的な取組と評価できる。

 

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